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(天照大御神の心御柱)
(三柱の神の宇宙)
(聖書において命の木のカバラの示すこと)
(イエスは御父による人類のいいなづけだった)
(イスラエルの十二と永遠の命)
(聖書に書かれていたお釈迦様のこと)
命の木の至高世界が御正宮なのよ。
中高世界以下が迷宮なの。至高世界に至れず中高世界以下でこの世を終えるから迷宮入りするのよ。
私はなぜか迷宮入りだけはまっぴら御免という人だったの。今考えると迷宮が妖怪釣瓶落としのお宮だからなのよ。
私ね、読書の人だったから一旦読み始めた本はつまらなくても必ず読了するという人だったの。しかしね、ある時友人から勧められて読んだドグラ・マグラという小説だけは、中盤までに至らずに、だめだこれと投げ出してしまったことをよく覚えているの。
最近になって映画化されたものを最後まで見て気が付いたのよ。
この小説はね、探偵小説でありながら結末を迷宮入りさせるために書かれているのよ。作者の夢野久作という人は完成までに十年もかけて推敲した代表作品だったらしいの。
なぜ十年もかけて迷宮入りする結末の小説を書かなければならなかったのかというと、この人ね、一旦出家しながら還俗しているのよ。出家して解脱を目指しながら叶わず、還俗して迷宮入りした人だったのよ。
その意味においてはやはり異色の大作だったのよ。私は原作を読了できなかったけれども、語り上手で下手なフィクションなどよりも、ほとんどの人がその精神世界において迷宮入りしてしまうこの世というものを、十年もかけて推敲しながら書き上げた、本人にとっては超力作だったのねと思い妙に納得してしまったのよ。発表した翌年に亡くなってしまっているしね。
私はスピリチュアルに目覚める以前から潜在意識において、迷宮入りだけはどうしても、まっぴら御免と思っていたようなの。
だから橋の下の式神様からお許しを受け、御正宮に避難することを許されてしまったの。そのことに執念があれば、この世に対する執着から解き放たれ渡していただけるという摩訶不思議さなの。
式神様を信じる者には助け手が送られるの。
阿吽
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