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天照大御神の心御柱(しんのみはしら)
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私の地元では兎神をお祀りしている神社などに御目にかからないので、完全に盲点だったの。兎は童話において油断大敵の象徴として知られているでしょ。日本に入って来て知られたのは明治以降なのよ。それであのウサギとカメの童謡が作曲されたのよ。
十人の乙女の内、五人の愚かな乙女たちは灯火に使う油を切らせ、買いに行っているうちに花婿が到着し門戸が閉ざされてしまったという譬え話なのよ。この場合の大敵は出世競争における大敵などとは比べようもないとんでもない大敵なのよ。油断したが最後、神様の二度の大祓により二度目の死を受けるという大敵に対する戒めになっているの。
そのような戒めを織り込み済みの古事記においても、兎神が油断大敵の象徴として語られていたのよ。イソップの童話における寓意など完全に凌駕しているのよ。何故そのようなことが可能だったかと言えば、神様について完全に覚醒した巫覡と巫女が国を興し、その国史を神話として残していたからなのよ。
因幡の白兎は高慢さゆえに油断し肌をむかれたの。その油断という大敵に対して、そのお祓いにより癒しを与えた神さまが大国主命で、三輪山の大物主の神様と同じ神様なのよ。それは大国主命が三柱の神様の一尊で、兎とは切れない関係にある月読命のことだということなのよ。
この兎が八月十五夜の満月を見て跳ねるのよ。その満月の輝きが天照大御神の輝きの反映でしょ。ここに天照大御神と月読命の関係性があるでしょ。その関係性が御子と聖霊との関係性なのよ。
古事記には、御子を信じる者に聖霊が遣わされ、油断という大敵が祓われ癒されるという、聖書の御言葉と、完全一致した物語が秘められているということなの。聖書と古事記という二書に神様の二度の大祓が反映されていて、それが素戔嗚尊と天照大御神の誓約という卜占になっているとも読めるでしょ。
全くもって魔訶般若波羅蜜多なのよ。だからその様な、天神様の細道に通じる道の端にお地蔵様が建てられていて当然なのよ。そう冥想するのよね。
阿吽
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